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王義之蘭亭序

 わたしたち「日本語」まあ漢字ですが、を旅すると必ずや「王義之」に出会います。「王義之」その名前は書聖として、1700年後のこんにちも敬い畏れる存在です。

ずいぶんと若い頃よく行った喫茶店に、その蘭亭序の額が掛かっていました。古いレンガ造りの壁に掛けられた一幅は、拓本のネガの状態で驚くばかりの存在感でした。こうした漢字がこれほどまでに、といつもよく眺めてるうちに、その漢詩の意味もなんとなく分かってきたものでした。

この「蘭亭序」は西暦353年(永和9年)のものです。このタイトルで書くべしと思ったのは、その蘭亭に貴族が集ったのが353年3月3日。「むむ、3年3月3日とな」と。

時の地方長官だった王義之が、会稽山陰の蘭亭(浙江省)に、大勢の貴族を招き曲水の宴を開きます。まあ詩の会です。そのときの詩賦をまとめ、のちに『蘭亭集』を上奏?し、王義之が前序(まあ前書き)をつけたわけです。それが『蘭亭序』です。当日興のおもむくままに28行324字、同じ文字はみな運筆が異なり、後日に王義之は何度も清書をするのですが、初稿に勝るものが書けなかったといわれています。

文章は、まさに無常観、死生観をあらわしていて、その『蘭亭序』こそが漢字の世界を変えるエヴォリューションとなったのです。

紀元前1400年頃に生まれた甲骨文字からはじまる、3400年の漢字文化のなかで、隷書→草書→行書の変化に草書と行書を組み合わせた書の革命を果たします。楷書が登場するのは、彼の死後200年ばかり。

のちの唐の皇帝太宗が王義之の書をこよなく愛し、ほぼ全てを所有し、どうしても手に入れることの出来なかった「蘭亭序」を晩年手に入れることになりました。そうして偏愛のあまり人手に渡るのを恐れ自身の棺に納めさせたといわれています。

つまり本物は現存していないということになります。ですから若い日に眺めていた蘭亭序がどのようないわれのものかは分からないのですが、漢字の美しさには大いに驚き、と同時に心惹かれていったものでした。

のちに西安の碑林博物館にこの王義之の蘭亭序を求めて訪れ、さらに中国の書のあまりにも深く広い世界を知るにつけて、漢字の持つ力を改めて見直したいなと考えました。

No.003 09/03/05



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Creative Director
山田 徹 Yamada Tetsu 株式会社グローブコンペティション代表取締役

最近(2008年4月)事務所を郊外に移転しました。そこは趣味のラリーマシン製造のために田舎に所有していた鎮守の森の前にある自動車工場を大改造して制作。本来デザイナーの腕としては自信がある?ものの今回は「原則として廃材や貰い物で、作る。図面は引かない!行き当たりばったりで作る」というコンセプト。友人の世界的建築家の有馬裕之氏も「・・・・」と大納得?の新オフィスで、いまだ未完成の部分をどうしようかと悩んでいるようです。その有馬氏は、ここにリエゾンオフィスを置こうかと思案中とのこと。特に表に向けて閉鎖的、裏に向けて開放的!!?な事務所。来る人を阻み、来た人を快適に、が特徴だそう。

1階はベランダ部分が主な打ち合わせスペースですが、目の前はすぐ鬱蒼とした森。ベランダからはすぐに小径があり、鎮守の森の散歩が出来ます。またこの森は特に小鳥が多く、午前中は素晴らしい鳥の鳴き声で至福の時間が得られます。椅子は本人がコレクターだというだけあって、ものすごくたくさんあります。今度はデザイナーや建築家と林業関係者らとのコラボレーションで「木の椅子」を展開するプロジェクトも進んでいます。さらにはツリーハウス・プロジェクトは、都市と中山間の交流促進と、ただの遊び場ほしさの提案が進んでいます。さらに四国八十八カ所にならった?小さな山の中のトレイルを作ろうと考えているようです。

基本的には読書が趣味ですが、1年のうちの半分近くを旅と読書で過ごしています。クリエイティヴディレクター、コピーライター。時々イラストも描きます。環境問題は25年前から積極的だったのですが「最近はヒステリックな温暖化原理主義はいかがか?」と思案中。環境に特化した地域のフリーマガジンを計画中!なのですが、「環境問題はなにが問題なのか」みたいな切り口ではじめたいらしいので、しばらくしたらこのウェブサイトでも事後報告が出来るかもしれません。どうぞこれからもよろしくお願いします。

09/03/03