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Red Bull Gives You Wings
「レッドブルの戦略」

REDBULLというスポーツドリンク、いや栄養ドリンクというのが的確か。ここ数年「レッドブルってなに?」「レッドブルって、どこの国なの?」そんな質問を良く受けます。さすがにもう今では訊かなくなりましたが、それはそのレッドブル社の広告戦略の成果の一つだといえます。それが証拠に一度も飲んだことのない人がコンビニとかで見つけると「おお、レッドブル!!」とかって感嘆の声。

2007年には北京から内陸部のシルクロードを経てカザフスタンやロシア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポ-ランド、ドイツ、フランスとBMWのオートバイで旅をしてきました。そのとき最もよく飲んだのは、アルコールを除けばこのレッドブルでした。つまり今ではコカコーラに並ぶブランドに成長してきているのです。コカコーラ社はBUZZという対向商品を発売しましたが、すぐに販売中止としました。

レッドブルのルーツはタイにあるKrating Daeng「赤い水牛」という商品。これをオーストリア人のデートリッヒ・マテシッツがタイ以外での販売権を獲得することからスタートします。のちにアジアで広がる栄養ドリンクが西欧に存在しないことなどから、特にリポビタンDにインスパイアされて今の味と商品構成に。 さらに徹底され(デザイン的な良否はともかく)たヴイジュルアイデンティティは、独特のブルーとグレーの組み合わせの意匠、角を突き合わせる赤い雄牛とあわせてブランドの成立に作用しています。

そして何よりも広告戦略として、エクストリームスポーツ系へのスポンサーシップから始めたということ。認知が進むや売上げは大きくはね上がり、次のステージではリチャード・ブランソンをして「ブラックホールだ(お金をとめどなく吸い込むという意)」と言わしめたF-1への参入に積極的に取り組んでいきます。それ以外にもサッカーチームなど多くのスポーツへ貢献とも言える資金提供をしているのです。

こうなるとレッヅブルというブランドは、自身の事業のための広告戦略を展開しているのではなく、かつてタバコメーカーが支え、最近には金融機関が大きくスポンサードをしていたモータースポーツなどへ、わずかなラインナップ(シングルラインといっても良い)で稼いだ世界中の金を還流させ、救おうとしているのではないかとさえ見てしまいます。ということは、まるでドネーションシップを見る思いですらあります。経営が健全であることのみが願いでもあります。

Red Bull Gives You Wings

このコーポレイトメッセージは、本物だということです。しかし広告費用などは年間幾ら使っていて、売上げはいくらなのでしょうか?そのあたりまで調べていったらまたご紹介いたします。

とまれクラシック音楽、スワロフスキー、KTMに並ぶ?メイドインオーストリアに「Red Bull」がカウントされる日も近いでしょう。日本市場も何とかせねばというところでしょうか?

さあ、企画書の準備は出来ましたか??

No.006 09/03/10



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No.002 44億円のマティス
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Creative Director
山田 徹 Yamada Tetsu 株式会社グローブコンペティション代表取締役

最近(2008年4月)事務所を郊外に移転しました。そこは趣味のラリーマシン製造のために田舎に所有していた鎮守の森の前にある自動車工場を大改造して制作。本来デザイナーの腕としては自信がある?ものの今回は「原則として廃材や貰い物で、作る。図面は引かない!行き当たりばったりで作る」というコンセプト。友人の世界的建築家の有馬裕之氏も「・・・・」と大納得?の新オフィスで、いまだ未完成の部分をどうしようかと悩んでいるようです。その有馬氏は、ここにリエゾンオフィスを置こうかと思案中とのこと。特に表に向けて閉鎖的、裏に向けて開放的!!?な事務所。来る人を阻み、来た人を快適に、が特徴だそう。

1階はベランダ部分が主な打ち合わせスペースですが、目の前はすぐ鬱蒼とした森。ベランダからはすぐに小径があり、鎮守の森の散歩が出来ます。またこの森は特に小鳥が多く、午前中は素晴らしい鳥の鳴き声で至福の時間が得られます。椅子は本人がコレクターだというだけあって、ものすごくたくさんあります。今度はデザイナーや建築家と林業関係者らとのコラボレーションで「木の椅子」を展開するプロジェクトも進んでいます。さらにはツリーハウス・プロジェクトは、都市と中山間の交流促進と、ただの遊び場ほしさの提案が進んでいます。さらに四国八十八カ所にならった?小さな山の中のトレイルを作ろうと考えているようです。

基本的には読書が趣味ですが、1年のうちの半分近くを旅と読書で過ごしています。クリエイティヴディレクター、コピーライター。時々イラストも描きます。環境問題は25年前から積極的だったのですが「最近はヒステリックな温暖化原理主義はいかがか?」と思案中。環境に特化した地域のフリーマガジンを計画中!なのですが、「環境問題はなにが問題なのか」みたいな切り口ではじめたいらしいので、しばらくしたらこのウェブサイトでも事後報告が出来るかもしれません。どうぞこれからもよろしくお願いします。

09/03/03