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「桃源郷へ・・。そのプロモーション効果は」

桃源郷、ユートピア、エルドラド、これらはどれも理想郷ということ名はそのいずれをとっても心を弾ませる効果があります。まあ言葉のビタミン剤とでも言いましょうか。

それぞれの言葉を少しを紐解いてみますね。

まず桃源郷とは、陶淵明(365年 - 427年)の散文『桃花源記』からはじまっています。いまの我々が望むのと同じくかの時代の人たちも、世俗を離れ花鳥風月を愛でて、いわゆる仙境に遊びたいという思いが強かったのでしょうか。きっとその時代もストレス社会だったのでしょう。

いっぽうユートピアという言葉は、その語感からみてもさほど桃源郷のような情景が見えてきません。実はこの言葉は、イギリスの思想家トマス・モアが1516年に著した「ユートピア」という本のタイトルで、その本の中の架空の国家の名前のことです。モアはアメリゴ・ベスプッチの新大陸発見紀「新世界」にフィ-チャーされて、原始共産主義のような「なにも持たない世界」をユートピアと説いた節があります。ですから現代世界が見る桃源郷とユートピアとは少し距離がなければなりません。むしろトマス・モアの「ユートピア」とは非人間的な管理社会の姿のようです。かなり強い私見ですが、それはコミュニズムの萌芽だったかもしれません。

その点エルドラド(El Dorado)は分かりやすいものです。16世紀頃まで南米アンデス地方に存在したチブチャ文化で「黄金の人」という言葉です。さらには中米コロンビアに伝わる黄金郷の伝説です。

そういえば1年くらい前、とあるところからアメリカ製のコンボイトラックつまり目立つやつを買ってきてくれないか?というオファーがありました。

「それは可能ですけどコストはかなりなものになりますよ。しかも国内を走らせるのでしょ?」
「大丈夫ですよ。ラッピングトラックを作るんです。金額はある程度予算が組んでますから」
「アメリカ製じゃないとだめですか?」
「そう、ボンネットのあるでかいやつ」
「了解、ではクライアントを教えてください。」
「いやあ実はそれは言えないんですよ。」
「うーん」

このお話のトラックがそれだったかどうかはもちろん分かりませんが、そうシャングリ・ラ東京のオープニングのプロモーションに使われているでは在りませんか。

そうもうひとつの理想郷は、そのシャングリ・ラです。

シャングリ・ラとは、イギリスの作家ジェームズ・ヒルトン1933年作品「失なわれた地平線」に登場する理想郷。小説の設定はチベット。桃源郷こそこのシャングリ・ラだという話に。実は私はこの秋にこの地域へ出かける予定なのです。2001年、雲南省中甸県があろうことかシャングリラ県(香格里拉県)と改名していますね。

さて本題、そのホテルシャングリ・ラ東京のラッピングトラック、主要都市を回るそうですがその姿を写真に収めて応募すると宿泊のご招待という、オープニングプロモーション。その桂林の水墨画のようなパノラマ写真が、シャングリ・ラをイメージさせるかどうかはともかく、このラッピングトラックをひと目見てみたいと思わせます。しかしそのトラックが正解なのでしょうかねえ?目立つことが広告効果の物差しではないのですが。

しかしそのネット上などメディアでの取り上げられ方は「効果あり」と断定せざるを得ません。

それにしても道頓堀川のカーネル・サンダース事件の報道で得られるKFCの売り上げ増も著しくて数億円以上の広告効果!!これには敵いませんねえ。やはり伝説、物語、そういった壮大な(これは24年も掛けた)仕掛けが必要なのではないでしょうか。

No.008 09/03/12



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Creative Director
山田 徹 Yamada Tetsu 株式会社グローブコンペティション代表取締役

最近(2008年4月)事務所を郊外に移転しました。そこは趣味のラリーマシン製造のために田舎に所有していた鎮守の森の前にある自動車工場を大改造して制作。本来デザイナーの腕としては自信がある?ものの今回は「原則として廃材や貰い物で、作る。図面は引かない!行き当たりばったりで作る」というコンセプト。友人の世界的建築家の有馬裕之氏も「・・・・」と大納得?の新オフィスで、いまだ未完成の部分をどうしようかと悩んでいるようです。その有馬氏は、ここにリエゾンオフィスを置こうかと思案中とのこと。特に表に向けて閉鎖的、裏に向けて開放的!!?な事務所。来る人を阻み、来た人を快適に、が特徴だそう。

1階はベランダ部分が主な打ち合わせスペースですが、目の前はすぐ鬱蒼とした森。ベランダからはすぐに小径があり、鎮守の森の散歩が出来ます。またこの森は特に小鳥が多く、午前中は素晴らしい鳥の鳴き声で至福の時間が得られます。椅子は本人がコレクターだというだけあって、ものすごくたくさんあります。今度はデザイナーや建築家と林業関係者らとのコラボレーションで「木の椅子」を展開するプロジェクトも進んでいます。さらにはツリーハウス・プロジェクトは、都市と中山間の交流促進と、ただの遊び場ほしさの提案が進んでいます。さらに四国八十八カ所にならった?小さな山の中のトレイルを作ろうと考えているようです。

基本的には読書が趣味ですが、1年のうちの半分近くを旅と読書で過ごしています。クリエイティヴディレクター、コピーライター。時々イラストも描きます。環境問題は25年前から積極的だったのですが「最近はヒステリックな温暖化原理主義はいかがか?」と思案中。環境に特化した地域のフリーマガジンを計画中!なのですが、「環境問題はなにが問題なのか」みたいな切り口ではじめたいらしいので、しばらくしたらこのウェブサイトでも事後報告が出来るかもしれません。どうぞこれからもよろしくお願いします。

09/03/03